スポンサーリンク

R18 69話 足腰が立たなくなるまで――溺愛に沈む侯爵令嬢の夜

TL小説に転生した腐女子は推し様を攻めたい!ティオ ルシフェリア 足腰が立たなくなるまで――溺愛に沈む侯爵令嬢の夜 R18本編



数日後――。
癒術理院の一日の業務を終えたティオは、研究室に散らばった書類を慌てて片づけていた。

「……今日は早く帰らないと」

いつもなら夜遅くまで研究を続けるのに、この日は時計を何度も確認している。
白衣を脱ぐ手も、どこかそわそわと落ち着かない。


(……足腰が立たなくなるまで、か)


あの日、笑いながらそんなことを言ったルシは、すぐに目を閉じて寝息を立てた。
けれど、こっちは一睡もできなかった。

あの声も、熱を帯びた頬も、全部鮮明に焼きついて離れない。


(問題は──何回も、できるのかどうか……)

急いで帰宅すると、部屋の空気を入れ替えて、ルシが好きな香りの茶葉を選んだ。


(……いや、落ち着け。これはただの歓迎準備だ)


***


ルシフェリアは護衛と別れて、別邸の扉を開けた。
ぱたぱたとすぐにティオが駆け寄って来て、無言で抱きしめられる。
息を付く間もなく、唇が重なった。


「……ティオ様?」


驚いて名前を呼んでも、返事の代わりに唇がもう一度重なる。

いつもは、手を繋いで眠ろうとか、今日はぎゅっとする日だとか──そんな優しいスキンシップを好む人なのに。

何か、今日は……熱い。


(もしかして……『足腰立たなくなるまで』って言ったの、効いちゃった……!?)

背中を撫でる手が、服越しでも熱を帯びている。
見上げれば、息がかかる距離で、彼が静かに笑っていた。



***


玄関での熱い口づけから、気づけばあっという間にベッドに降ろされていた。
ゆっくりと覆いかぶさってくるティオ。

下半身に視線をやると、服の上からでもはっきりわかるくらいに熱を帯びている。
その状況でも律儀に、低い声で問われた。

「ルシ……いい?」


胸がきゅんと鳴る。

「……本当に、足腰立たなくしてくれるんですか?」

「……後悔しない?」

頷く代わりに、私はそっと首に腕を絡め、自分から唇を重ねた。
その瞬間、ティオ様の腕に力がこもる。


それを皮切りに──二人の長い夜が始まった。


額、こめかみ、頬、唇──熱い口づけが順番に降りてくる。
喉元から鎖骨をゆっくり辿り、胸のすぐ下で唇が止まった。
そこに触れてほしいと、自然に呼吸が浅くなる。

「……っ」


お腹の柔らかな線を、指先と舌先がなぞるたび、微かな声が漏れる。
甘くて、くすぐったくて、それでも足りない。


腰骨にキスが落ちる。
体がぴくんと反応するけれど、そのまま指は太腿へ。


「……んっ、や…」


内腿をゆっくり撫でられ、唇が奥に近づく。
期待して、思わず背筋が震える。

けれど、触れるかと思えば、またすっと外へと離れる。


「……っ、やだ…」


焦らしに焦らされて、喉から切なげな声が漏れる。

「……ティオ様、もう、触って」


返事の代わりに、私の顎を指先でなぞり、穏やかに笑う。


「……後ろも、じっくり見せて」


そう言って、くるりと四つん這いにさせられる。

姿が見えない分、首筋に唇が触れるだけでいつもより反応してしまう。


「あっ……んんっ……」


髪をかき分けられ、うなじから肩、背中の真ん中へ──舌と唇がゆっくり、ねっとりと這っていく。


「……すごく、綺麗」


低い声が背中に落ちるたび、皮膚の奥が熱を帯びていく。

四つん這いになった背に、彼の体温が覆いかぶさるように重なってくる。
背中から胸元へと伸びた手が、柔らかな膨らみをゆっくり撫で、指先で円を描くように弄んだ。

「……っ、あ、ん……」


摘まんでは離され、優しく撫でられる。
じわじわと熱だけが胸に溜まって、下腹がきゅうっと疼くのに――そこには何も触れてこない。

(やだ……これじゃ、もどかしすぎて……っ)


うずうずと堪えきれず、腰が小さく揺れてしまう。

触れて欲しい場所を探すように、もじもじと動くたび、彼の吐息が首筋に落ちて、ますます熱が高まっていった。


そして胸を包んでいた指が離れた──と思った瞬間、もっと下、敏感なところへ熱が触れた。


「……っ、あっ……!」


腰がびくんと跳ね、思わず声が漏れる。
胸と同じく、すぐには深く触れず、外側をゆっくりなぞる。


「……ん、あ……っ、や、あ……」


息が詰まり、声が途切れ途切れになる。
指先が、じわじわと奥へ近づく。
さっきまで胸を責められていた余韻が、下へとつながっていくみたいで──体の奥まで甘くしびれる。


「……だめ、これ……っ、きもち……っ」


腰が勝手に揺れて、触れてくる手に縋るように押し付けてしまう。

「もっと、欲しい?」

「……ほしい……っ」


自分でも驚くほど素直な声が出る。
次の瞬間、的確に敏感な場所をとらえられた。


「あっ、あぁ……っ、や……っ」


二つの快感が重なり、頭の中が真っ白になる。
何度も、何度も同じところを撫でられ、腰が抜けそうになるのを必死に支える──けれど限界は一瞬だった。


「……あぁぁっ」


全身が痙攣し、熱い波が一気に押し寄せる。
絶頂の余韻で息も絶え絶えのまま、背中に覆いかぶさる体温を感じる。
耳元にかかる熱い吐息──そして首筋へ、甘く吸い付くようなキス。


「……っ、あ……」


敏感になった肌に、柔らかな感触がじわりと広がり、膝からまた力が抜ける。
首筋を舌でなぞられながら、下の方もゆっくりと撫でられる。


「……や、あ……っ」


さっきよりも小さな動きなのに、反応は何倍も強い。
腰が逃げそうになるのを支えられ、首元に落ちるキスでさらに力を奪われていく。

「……また、きちゃう……っ」

「うん、いいよ」


許しの声に背中を押され、一気に波に飲まれる。


「あぁ……っ」


二度目の痙攣が全身を駆け抜け、力が完全に抜けた。
ぺたりとうつ伏せに崩れ、肩で息をする。
そんな私の耳元に、低く落ち着いた声が囁いた。


「……ルシ、まだ、これからだよ」


ぞくりと背筋を走る予感と共に、腰を包む手がまた動き出した。


「……このまま、入れるよ」


シーツに頬を押しつけたまま、背中からのしかかる彼の重みを受け止める。
ゆるく持ち上げられた腰に、彼の熱があてがわれ――浅く、入口だけをなぞるように押し入ってくる。

「……っ、ん……!」

奥までは届かない。
でも、そのたびに敏感な場所ばかりを擦られて、身体の奥がじんじんしてくる。
浅い刺激だけで、まるで焦らされているみたいに、もどかしさが募っていった。

思わずシーツを握る手に力が入る。
堪えきれずに肩を震わせた瞬間、背後から注がれる視線に気づいた。
ティオは何も言わず、ただ腰の角度をわずかに変え、そのまま奥へと押し付けて来た。


「あっ……そこ……んんっ」


同じ場所を浅く、何度も擦られて意識がとろける。
やがて、支える腕に力がこもり──一度だけ深く踏み込まれた。


「ああぁっ……!」


視界が白く弾け、一瞬息が止まる。
重みで腰がベッドに沈み、軋む音が耳に混じる。
逃げられないほど深く突き込まれて、全身が震えた。

けれど──耳元で落ちた声は、甘くも鋭い。


「……ルシ、自分だけイって満足したの?」

「……え……?」

「僕はまだ、足りないんだけど」

次の瞬間、腰をぐいっと持ち上げられ、前のめりに押される。
背中を反らされるようにして、お尻が高く突き出され──


「あっ……」


ずんっと深く、一気に貫かれる感覚に声が跳ねた。
先ほどまでの浅い優しさはもうない。
腰の奥まで届くたび、頭の中が真っ白になっていく。


「……まだ、終わらないから」


低い声と共に、さらに深く、容赦なく突き上げられた。
深く入り込むたび、喉から勝手に声が零れる。


「あっ……あぁっ、や……っ」


腰を支える手が逃げ場を与えてくれず、強い衝撃が奥まで届く。
耳元で、小さく息を呑む声がした。


「ぁ……っ、ルシ……」


低く甘いその声が背筋を震わせる。
互いの吐息が混じり合い、熱がどんどん高まっていく。


「……もっと……っ」


素直な声が漏れた瞬間、動きがさらに速く、深くなる。
腰の奥を何度も突かれ、全身が熱で痺れる。


「あっ……あぁ……ティオ……さま……っ」

「……ルシ……もう……んっ」

背中越しに伝わる彼の熱と、震える声。
その一瞬後、奥まで深く押し込まれ、彼の体が強く震えるのを感じた。


最後の衝撃の余韻を抱えたまま、後ろからぎゅっと強く抱きしめられる。
そのまま二人で横に崩れ、背中に彼の胸板の温もりを感じる体勢になる。
耳元に顔を埋められ、くすぐったい吐息と共に囁きが落ちた。


「……はぁ、はぁ。ルシ、きつくなかった?」


いつでも私の体を気遣う姿に、心臓がきゅっと鳴りつつ、二人で荒い息を整える。


「はぁ……気持ちよかったです……というか、さっきのえっちな体勢なんですか!?」


興奮の余韻そのままに騒ぐ私に、背後から低い笑い声が重なった。


「あはは……まだ元気だね?」


ぞくりと背筋を走る気配に、思わず息を呑む。


「え……?」


その笑顔が、夜はまだ終わらないと告げていた──。


◀前の話を読む   次の話を読む▶