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R18 29話 秘密の作戦会議──彼のために、もっと可愛くなりたいから

絶倫すぎるんです、公爵様・・・っ!セレナ、レオン、リナ、秘密の作戦会議──彼のために、もっと可愛くなりたいから (勝負下着 作戦会議) R18本編



レオンが隣で寝ているセレナに気づかれないよう、そっとシーツの下で自身を慰め始めた頃ー


ぼんやりとした意識の中、遠くで誰かが名を呼ぶ声がした。
まだ夢の中かと思ったけれど―

(………?)

微かに聞こえた、かすれた声。
そして、熱っぽく荒い呼吸。
夢うつつで聞いていた。

けれど、次の瞬間。

「……はぁ……セレナ……」

熱を孕んだ、掠れるような声で自分の名前を呼ばれて。
セレナの胸は、ぎゅっと痛いほど高鳴った。

(……? 今……私の名前……)

寝ぼけた頭が徐々に覚醒していく。
だけど、セレナは体を動かせなかった。

(どうしよう……起きてるって、言えない……)

隣から聞こえてくる微かな衣擦れの音。
わずかに乱れる吐息。

わかってしまった。

(レオン……一人で……私を想って……)

羞恥と、甘い疼きと、どうしようもない愛しさが、胸いっぱいに広がった。
頬がじわじわと熱くなる。

シーツの下で、拳をぎゅっと握る。

(だめ……だめなのに……)

聞こえてくる、レオンの、かすれた声。
苦しそうに、必死に、けれど愛しげに――

「っ……セレナ……」

再び、小さく名前を呼ばれた瞬間。
セレナの胸の奥が、じゅわっと溶けるように疼いた。

(……好き……私も、レオンが、好き)

そっと目を閉じ、耳を澄ませる。

(……もっと、レオンの声……聞いていたい……)

禁断のような背徳感に、身を震わせながら。
けれど、レオンを想う気持ちが勝って、体は黙ったまま。

そして――

「っ……っあ、セレナ……!」

びくん、と小さな震えとともに、かすかな吐息が洩れた。
それは、レオンがセレナの名を呼びながら、ひとりで果てた瞬間だった。

静かに、けれど確かに、レオンの熱が夜の静寂に溶けていく。
セレナは、シーツの下で小さく身をすくませ、じっと堪える。

(……レオン……)

まるで、自分の中まで熱くなってしまったようで――
恥ずかしくて、嬉しくて、胸が痛いほど苦しくて。

レオンがそっと息を整え、乱れたシーツを直して、再びセレナの背中に腕を回す。
その手の温もりが、震えるセレナの心を、そっと包んだ。

(……好き。……大好き……)

そっと目を閉じ、レオンの腕の中で、セレナは静かに眠りについた。


***

ー翌朝。
セレナは自室に戻り小声でリナに声をかけた。

「……リナ。ちょっと、相談があるの」

「あっ、はい! なんでも聞いてくださいっ!」

リナは目を輝かせてぴょこんと膝を折る。
その健気な反応に、セレナは一瞬だけ言葉に詰まったあと――小さな声で続けた。

「……その、昨日……レオンと一緒に寝てたら……ね。……寝言、聞いちゃって……」

「寝言、ですか?」

「うん……私の、名前……呼んでたの。……すごく、甘くて、苦しそうに……」

頬を真っ赤に染めながら、セレナは言葉を探す。
リナは「なるほど……」と深く頷き、そっと耳を傾けた。

「それで……レオン、……その、ひとりで……してた、みたいで……」

「っ……!」


リナは一瞬、顔を真っ赤にして、手で口元を押さえた。
セレナはさらに小さな声で続ける。

「……すごく、うれしかった。でも……私だけじゃ、足りなかったのかなって……」

声がかすれた。
指先をぎゅっと握りしめる。

「だから……少しでも、レオンのこと、満たせる私になりたいの。……どうすれば、もっと……その、喜んでもらえるかな?」

そこまで言ったところで、顔を伏せた。
するとリナは、ぱん!と手を叩いて、ぱっと顔を輝かせた。

「――任せてください! セレナ様っ!!」

「えっ?」

「よーしっ、作戦会議、開きましょうっ!! 公爵様をより夢中にさせるための……大作戦っ!!」

にんまりと笑ったリナは、どこからか紙とペンを取り出し、机に広げた。

「……だ、大作戦って、なにを……?」

「まずは……勝負下着ですっ!!」

「……っ!?」

セレナは、顔を赤くしながら、真剣にペンを走らせるリナを見つめた――

「……勝負、下着……?」

セレナは、顔から火が出そうなほど真っ赤になった。
リナは真剣な顔でコクリと頷く。


「はいっ! やっぱり公爵様も男の人ですから!可愛い下着でドキドキさせるの、絶対に効果的ですっ!!」

「で、でも……そんな、私……あんまり……」

「大丈夫です! セレナ様、もともとすっごく綺麗なんですから! ちょっと背中が開いたデザインとか、柔らかいレースのとか……!」

リナはペンを走らせながら、真剣にメモを取っていく。

「……あとですねっ、香りも大事ですっ!ちょっとだけ甘い香水を纏うと、男の人って本能的に惹かれるらしいですっ!」

「香り……」

「はいっ! 今度、お買い物に行きましょう! 新しい下着と、あと、香油も選んで!」

リナがニコニコと提案するたびに、セレナの心臓はドクドクと高鳴った。

(レオンのために……)

たしかに恥ずかしい。けれど、それ以上に、彼に喜んでもらえるなら頑張りたい――
そんな気持ちが、セレナの胸をそっと押していた。

「……うん。……私、頑張ってみる」

「えへへっ、セレナ様、とても愛らしいです」


リナがにっこり笑ってセレナにウィンクする。

「セレナ様なら絶対に成功しますっ!! 公爵様、絶対に骨抜きです!!」

「ほ、ほんとに……?」

「もちろんですっ!!」

二人は顔を見合わせ、ふふっと小さく笑った。

こうして、セレナとリナの【秘密の大作戦】は、ひっそりと幕を開けたのだった――。

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